中学3年生の夏休みの数学の勉強は、数学が苦手な人も得意な人も確かな計算力を身につけるべく、多くの計算問題を解いてください。高校入試の数学の試験問題は、計算問題、1行問題、応用問題の3つからできています。
そして数学の場合は、各問題ともさほど変わらないのです。正答率が90%を超える正の数、負の数計算問題や、文字式の簡単な計算問題は1問4点から5点です。一方、正答率が1%程度の100人に1人しか解けないような難問も配点は5点か6点です。つまりどんな易しい問題も難しい問題も得点差は0点から2点です。
数学では計算問題と1行問題は全体の問題数のうち半分はあります。ですから、計算問題や基本的な1行問題をしっかり解くだけで、平均点を超えてしまうのです。数学が苦手な人でも計算問題ならば、練習で正解率を高めることができます。また、数学が得意な人は、応用問題ができても、誰もができるような計算問題でミスをしては意味がありません。
というわけで、高校入試に向けた中学3年生の夏休みの数学の勉強は、計算力を鍛えることをしっかりとやるべきです。
そして中学3年生の2学期になると、学校の授業で二次関数を学習します。この2次関数は高校入試で100%出る分野です。それも大問で出るので配点は10点から20点になります。関数というと比例反比例や一次関数で苦手意識を持っている人も多いですが、関数は解き方が決まっていて、その解き方自体を理解するのも難しくありません。学校の授業では習わないような解き方で解いていくので、自分でテキストをやったり塾に通ったりしない人は、関数の解き方を知らないのです。それで得点が取れないだけなのです。本屋さんでさほど難しくない、解説の多いテキストを買ってきて比例反比例や一次関数の復習をすればきちんと身につきます。
夏休み中にこれらの復習をすれば2学期の二次関数に対する理解もぐんと深まります。しっかりと学びましょう。
夏休みの数学のテキストは、自分のレベルや志望校にあったものを使うことが大切です。そして解説が詳しいのもテキスト選びの最大の条件です。
公立上位校を受験するなら、入試のときは難問も解けて90点は確保したいところです。そのためには公立高校入試問題の応用題を扱っているテキストを買いましょう。難関私立高をめざす場合は、公立高校入試の応用問題よりさらに難しい問題が出るので、夏休みの間からしっかりとそれらの応用題も取り組む必要があります。
公立上位高が第一志望の人は私立の難問をやる必要はありません。その時間を他の教科に充てて500点満点中450点オーバー、9割オーバーを狙うべきです。公立のトップ高は入試で必要な総合得点が9割を超えるので、どの教科もしっかりとできる必要があるからです。数学の世界にはまり込み過ぎないようにしましょう。
数学が苦手な人は解説が詳しく、1行問題が充実しているものを選びましょう。新傾向などの変わった問題はやらなくてよいです。計算問題と基礎問題で60点をとれるようにし、その後で応用問題に移っていきましょう。