勉強法

勉強ができない子どもこそ長期目標を持つべき

学力の向上には個人差があります。そして、その個人差はとても大きなものです。
100時間の勉強で50の学力を得る子どももいれば、同じように100時間がんばっても2や3の学力しか得られない子どももいる。
生まれつきの性格、生物器官としての脳、生まれた時からの生活環境の積み重ねになどによって学力差が生まれます。
この学力差は、生涯縮まらないものなのでしょうか?
答えはノーです。
今まで学習塾で数千人を教えてきましたが、この子は頑張ってもだめかもしれないなと思った生徒は数人だけです。
1人は掛け算九九を、毎日3時間ずつ1週間暗記しても、暗記しきれなかった中学3年生の男の子。そのため、48×76などの2ケタの掛け算が何回やっても正解が出ません。英語や国語は普通で数学だけがだめでした。暗記は全般的に弱かったのですが、こちらは反復学習によってどうにか身につきました。
ほかにはミスが多い中学2年生の女の子が2人。トンチンカンでケアレスミスをよくしました。2人とも聞き間違いがすごくて
絶えず聞き間違いをしていました。俳優の三宅裕司さんの奥さんの聞き間違いのような感じです。この聞き間違いの積み重ねで
おかしな知識の積み重ねや、知識系統ができているような気がしました。何度説明しても聞き間違いをするので勉強が進みませんでした。聴覚障害が学習障害を起こすことがあると何かで読んだことがあります。頭脳が劣っているわけではなく、聴覚に欠陥があるだけなので、学習方法を変えれば成績は上がると書いてありました。これを知ったのでごく最近で、2人の女の子は、十数年も前のことなので、今は確かめようもありません。
ほとんど全員は、やれば必ず勉強が身につく子ども達でした。こうやれば伸びるという可能性を十分に持っていましたが、受験の日時は決まっているので時間が足りないだけでした。
学力の低い子もやれば必ず伸びます。ただ、時間がかかるだけなのです。なので、中学入試・高校入試・大学入試に間に合わない。間に合わなければ意味がないだろうと言う人もいますが、そんなことは決してありません。
知識や知恵は一生の財産です。知恵の深さは人生をよりよく生きるのに役立ちます。大学入試で難関大に入れないとしても、その後の努力で、いくらでも道は拓けます。
勉強をし続けさえすればいいのです。
ですから、今どうしても成績が伸びないという人は、諦めずに目標を長期に変えてください。
中学入試で志望校が無理な小学生は、高校入試で公立トップ校を目標に、あるいはその先の難関大をめざす。成績の悪い中学生は難関大を目標に、もしくは社会人になってからのことを。高校生も社会人になっても勉強を続けるつもりで頑張る。
仕事で高収入を得るための資格はたくさんあります。それらの資格を将来社会人になってから取得することを目標にして頭脳を鍛えていくどという意気込みでコツコツ勉強をすることは成功へと必ずつながります。