中学生の勉強

「整理と対策」や「新研究」を使った勉強法

高校受験対策のテキストとして中学校から「整理と対策」や「新研究」を配られている中学生も多いと思います。中学3年間の学習内容がまとめてあるテキストで、英語・数学・理科・社会・国語の5冊があります。テキストの構成はまとめの部分、確認問題、A問題、B問題、単元ごとのまとめ問題、重点対策問題、総まとめ問題となっています。

テキストのレベルは、これ一冊のみをきちんと仕上げれば偏差値55ぐらいの公立高校に合格できるものです。内容は易しくはないのですが、偏差値60の高校に合格するには、問題量が少なく漏れもあります。それで偏差値55ぐらいと言えます。

3年間のまとめのテキストで、重要事項も整理され、まとめも載っているのですが、紙面のスペースが限られていて十分網羅しているとはいえません。公立校入試に出題される重要事項で、テキストに載っていないものも多くあります。また、まとめ方が上手でなく、要点の整理のページを見てもよく分からないであろう部分もいくつもあります。

このテキストは要点を整理し、暗記するために使うというよりは、問題集として利用する取り組み方がよいです。テキストの要点の整理のページを見ながら問題を解くのではなく、他のテキストや教科書やワークブックを丁寧に見ながら「整理と対策」や「新研究」の問題を解いてください。「整理と対策」や「新研究」の要点の整理のページはないものとして、確認問題やA問題やB問題を解くのが良いです。

中学校の中間テストや期末テストの成績が平均点をとれていない中学生、例えば平均点が50点だとして、30点台の中学生は「整理と対策」や「新研究」は使いこなせません。基本的な知識がなさすぎて、問題が解けないからです。このテキストの問題を解く前に、もっと簡単な参考書や問題集で基本事項を理解し暗記するようにすべきです。

問題を解くのに実力が達していない中学生が「整理と対策」や「新研究」を勉強する場合は、ただ問題を解いて答え合わせをするのではなく、教科書や他の参考書でいろいろ調べながら問題を解くようにしてください。時間はかかりますが、ただ問題を解いて答え合わせをするよりは、ずっと力がつきます。勉強のスピードが上がらなくても気にせず丁寧な学習を心がけてください。問題を解いて答え合わせをした後は、正しい答えになるための理由を考えてください。納得がいかないときも参考書や教科書を調べたり、先生に質問したりしてください。そして正答をしっかり暗記することも行ってください。問題を解き、答え合わせをする作業だけではなく、理解と暗記という作業もそれに付け加えてください。