受験勉強において、夏休みをいかに過ごすかが合格不合格に大きく関わります。
40日×24時間=960時間。時間はたっぷりあります。
けれども、この時間の多さが実はやっかいなのです。時間が豊富にあるから、自分がたてた学習計画を無理なく進めることができて、学力もたやすく上げることができそうに思います。
ですが、時間がたっぷりあるがゆえに、ついついのんびりと学習してしまい、学習のペースが上がらなかったりもします。
人間というのは時間が十分にあるときよりも、忙しくて、なおかつ期限を設けられているときのほうが、集中して仕事や勉強に取り組む性質を持っています。時間があると、そのために集中力や能率が落ちて、結局、思うようにはかどらないということがあります。
夏休みを上手に過ごす、確かな受験勉強を行うというのは、たっぷりある時間を、いかに内容濃く使うかどうかにかかっています。内容の濃い勉強を、たくさんの時間行えれば成果は格段に上がります。
ではそれにはどうしたらいいでしょう。
なんといっても学習計画です。毎日どれだけの量の学習をし、どれだけの量を暗記するかを決めることです。毎日の学習量、そして1週間ごとの学習量、さらに2週間ごとの学習量、それらを合わせたトータルの学習量。これらに対する学習計画をたて、実行していくことです。会社の事業計画や国家の成長戦略などでも、短期目標、中期目標、長期目標と三段階あります。勉強も全く同じで、3段階の目標を立てることです。
次に、モチベーションの持続。勉強のやる気があっても、途中でだらけてしまって、だらだらと勉強する日があたtりします。どんなにやる気のある人でもこのマンネリはあります。スランプもこのマンネリの1つです。
モチベーションを持続させるためには、良い刺激を時々与えるのがいいです。
志望校まで出かけてみる。慶応大学に合格したいなら慶応大のキャンパスにいってみる、中学生なら、夏休みの間、高校への学校訪問があるので、そちらにぜひ参加してください。
模擬テストを受けてみる。模擬テストの成績以外にも試験会場の緊張感あふれる独特の雰囲気は、自分も頑張らなくちゃという気持ちになります。
同じく夏期講習。こちらもモチベーションを強くし、持続させるのに役立ちます。
友人も大切です。遊び友達でない、勉強仲間、こいつには負けられないというライバルを見つけ、ライバルの良いところをどんどん習ったり盗んだりするつもりで競い合いましょう。
図書館も有効活用するといいです。涼しい上に、真剣に学んでいる人がたくさんいて、彼らの勉強する姿勢が良い刺激を与えてくれます。中学生・高校生・大学生・社会人・資格試験をめざす人に混じっての勉強は、強い意欲を与えてくれます。
気を付けたいのは、夏期講習の授業が自分の成績アップに必ずしも役立つとは限らないということです。自分で苦手な科目や単元があり、一人ではなかなか理解できないとき、上手な先生に授業で教わって、すんなり分かったということはあるでしょう。
こういった場合は、授業は役立ちます。けれども理解は十分にできていて、あとは覚えるだけ、問題を多く解いて実戦力を育てるだけという段階まできてるなら、夏期講習はでなくてもいいかもしれません。自分一人で机に向かったほうがいいからです。
一人での勉強は孤独で嫌だという人は1教科だけ受講するとかでもいいでしょう。大切なのは誰かに依存して、楽して成績を上げようと思わないこと。学力は、自ら進んで学んだ勉強量が育てていくものです。