チャート式数学は赤チャート・青チャート・黄色チャート・白チャートとあります。難易度は赤>青>黄>白の順番です。一般に赤チャートは東大や京都大の理系学部、青チャートは旧帝大の文系・理系および、早慶などの難関私立、黄色チャートは地方国立大2次試験やMARCH以下の大学、白チャートはセンター試験レベルとされています。
最も多く使われているのが青チャートと黄色チャートで、この2つは明確なレベル差がなく、収録問題も重なりがあったりして、青チャートと黄チャートのどちらをやったらいいのか、悩む人も多いようです。
数学が得意な高校生で、東大や京都大、旧帝大や早慶を狙う人は青チャート、数学が得意というほどでもない人は志望校が東大でも黄色チャートが良いです。黄色チャートで東大に対応できるのかと訝しむ人も多いでしょうが、きちんと対応できます。
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チャートはそもそもどういった使い方をするかというと、自分の頭脳に問題の解法をたくさんストックするために使うものです。チャートに載ってある例題や類題を読んだり、解いたり、覚えたりして、問題の解き方をどんどんため込んでいきます。ため込んだ量が多ければ、実際の試験問題も解きやすくなります。
解法のストックは、テストで問題を解くとき、きちんと使えなければ意味がありません。使いこなしてこそのストックです。
数学が得意でない人が青チャートをやったところで、ストックされた解法を上手く使えるようになるまで時間がかかります。青チャートと黄チャートの解法は、差があまりありません。青と黄で学習する解法はほとんど同じです。青の方が例題が少し難しくなっているだけです。ですから解法を身につけるのは青チャートでも黄チャートでもいいのです。青チャートの方が、より複雑な問題に解法を使っているので数学の力は伸びやすいですが、黄チャートでも十分に力をつけるだけの土台ができます。
黄色チャートの場合は、一通り終わったあと、東京出版から出ている「1対1対応の演習―大学への数学シリーズ」で応用力を身につければ大丈夫です。それでも量に不安のある人は、河合出版のプラチカシリーズをやりましょう。青チャートをやった人は「1対1対応の演習」はいりません。内容が重複するからです。
黄色チャートから「1対1対応の演習」へとつないでいけば、東大にも十分に合格できる力がつきます。数学の勉強で黄色チャートから始め、1対1へとつないでいくやり方は、まずは基礎をしっかりと固め、テストでの得点の上下のばらつきを抑え、着実に力を伸ばしていくものです。数学が得意な人は普段の学習で基礎が固まっているので、より実戦的な青チャートから始めるわけです。ですから黄色チャートでも、青チャートと同じ到達点になることができるのです。