今の時代は、小学校の先生が、子どもたちに宿題を出すことは、あまりしないようです。中学受験をする子は学校の宿題など簡単すぎるし、受験をしない子は、良い成績をとるのにあまり真剣ではないのでしょう。
宿題を出さない結果、特に厳しいことになているのが算数の計算力です。公立中の生徒たちに塾で勉強を教えているのですが、学校の定期テストで80点をとる子でも、小学校の小数・分数をよく間違えます。特に小数がひどい。2.3÷0.7あたりだと桁数も間違えます。数学で小数はあまり使わないので、苦手でもなんとかやり過ごせますが、理科の方で小数の計算は使うので、そちらで苦労するようです。割合、%や割分厘もよくない。掛け算九九はできますが、瞬発力がないために、49を7×7としてとらえるのに、ちょっと時間がかかる。
計算力は中学よりも高校で必須となります。小学校の算数の計算を、まるで運動のように体に叩き込むまでみっちりやらない子どもは、大学進学は厳しくなります。私立大学の文系は数学がないので、そちらに逃げ込むしかないでしょう。小学校のうちは、文章問題や応用問題は苦手でも、将来伸びる可能性はあります。小学校の成績が普通の子は、算数の計算をしっかりやって、将来の成長に備えましょう。