夏休みの自由研究は、酢を使った実験もお勧めです。酢を使った小さな実験をいくつか行って、それらをセットにして発表するのです。1つだけだと、ボリュームが少なくて「あれれ・・・」となりますが、いくつか合わせると立派なものになってきます。
1つ目の実験は酢卵を作る実験です。酢卵とは普通に食事として食べるものです。やり方は簡単です。コップに普通の生卵をそのまま置きます。そこに生卵全体が沈む量の食用酢を注ぎ入れます。すると卵の殻の表面から小さな泡がたくさん発生します。この泡は二酸化炭素で、危険でもなんでもありません。2日近く過ぎると、卵の殻が酢にあらかた溶けて、中の卵がみえてきます。4日ほどたつと、卵は薄い膜でおおわれたゆで卵のようになります。6日ほどで弾力がある状態になります。この酢卵を6つほど用意して、1日につき1つ割って中の状態を確認していったら面白いですね。6つあれば6日間の変化の様子がわかります。酢は強い酸性で卵の殻を溶かし、卵の白身であるたんぱく質を固める力があるのです。
2つ目の実験はチーズ作りです。カッティングチーズというものができます。やり方は次の通りです。
1.牛乳500ミリリットルを電子レンジで3分間あたためる。ガスで温めると熱ムラができやすく、焦げることもあるので電子レンジが簡単です。700ワットの電子レンジなら2分間で大丈夫です。
2.温めた牛乳500ミリリットルに、お酢50ミリリットルを入れて丁寧にしっかりかき混ぜます。
3.豆腐を荒くつぶしたような、ぽろぽろとした固まりができます。これをキッチンペーパーや布などを使って水分を濾(こ)します。そして軽く絞るとカッティングチーズができます。濾した半透明の白い液体も乳清といって栄養分がたくさんあります。
3つめ目の実験はマヨネーズ作りです。お店で売っているマヨネーズと同じのもの、おいしく食べられるマヨネーズが出来上がります。
1.大きな容器、サラダボウルなどに生卵の黄身のみ1個分、お酢を大さじ1杯、塩を小さじ2分の1杯、マスタード小さじ2分の1杯(マスタードは好みです)を入れてよくかき混ぜます。全体がよく泡立つまで混ぜることが大切です。
2.1の容器に、サラダ油150ミリリットルを少しずつ加えながらよくかき混ぜ続けます。手が疲れるほど高速で、頑張ってかきまぜましょう。
これだけで完成です。
酢と油はそのままでは混ざらないのですが、卵の黄身の力によってクリーム状に混ざるのです。それにしても油を150ミリリットルも使うのだから、マヨネーズはほとんど油と言えますね。マヨネーズの取りすぎは肥満のもとであり、健康にもよくないというのは納得できます。美味しいし、少しなら問題はありませんけどね。