海をテーマにした夏休みの自由研究でおすすめなものの1つに海釣りがあります。海釣りで何を調べるのかというと、1日のうちの時間帯、天候、潮の満ち引きの諸条件によって釣れる魚の種類や数にどのような変化があるかということです。
魚の数や種類を比較するのですから、黒鯛やヒラメといった大物を狙った結果、全体としてはあまり数が釣れなかったというのもだめですし、船釣りも諸条件の比較ができないのでだめです。
ですから、海釣りの場所としては港の防波堤や海釣り公園がいいです。近くに海釣り公園があるならば、安全性の面からも海釣り公園をおすすめします。
魚の釣り方はサビキ釣りです。サビキ釣りは、小型の魚がたくさん釣れるのでおすすめです。釣れる魚は、ハゼ、アジ、ウミタナゴ、カワハギ、ウマヅラハギ、アイナメ、イワシ、サバ、オニカサゴ、フグ、ボラ、セイゴ、ゴンズイなどです。これらの魚でゴンズイには気を付けましょう。ゴンズイの背中に毒を仕込んだトゲがあって、このトゲで手や足を刺すと、毒で膨れ上がり激痛が走ります。病院に行って治療をしなければなりません。トゲは長く鋭く、大人の長靴の厚い靴底を貫いて足の裏に刺さるほどです。ゴンズイを釣ってしまったら、背中のトゲを根元からはさみで切り取ってから、ゴンズイの口元から針を外してください。針が外れたとしても、ゴンズイをそのままにしておいたら誤って踏んで、トゲが刺さったりするので海に逃がすか、はさみでトゲを切るかの処置を必ずしましょう。
さまざまな諸条件ですが、朝の日の出の1時間前から釣りを始めて、日没後1時間経過まで釣りをします。夜釣りも釣れるのでおすすめです。そして、釣りは必ず家族の方と一緒に行いましょう。
魚が釣れるごとに釣れた魚の数や種類をノートに記入していきます。釣れた時刻と、その時の天候、海の海面や波の状態も合わせて記入します。自分が釣っただけでなく、家族の人が釣った場合も記入すると、統計がとりやすくておすすめです。
2回か3回ほど家族の人と一緒に海に行き、こうした記録をとれば立派な自由研究になります。
魚が釣れる条件は1日の時間帯、天候、餌、波の状態、海水温、潮の満ち引き、大潮などの干満差によって異なってきます。
1日の時間帯では、日の出前後の2時間と日の入り前後の2時間が最も釣れます。ついで夜です。昼間はあまり釣れません。岩陰に隠れるように休んでいるからです。天候は晴れの日がよく釣れます。雨の日は海水温が下がり、餌を食べなくなるので釣れません。餌は魚によって好むものが違うので、自由研究では無視してかまいません。トウモロコシが好物な魚やオキアミが好きな魚、イソメが好きな魚、貝が好きな魚、他の魚が好きな魚といろいろです。波はある程度立っているほうがいいです。波が立つと酸素が海水に溶け込むし、海水に適度な濁りも生じて、魚が元気よく安心して動き回って餌を探すからです。海水温は前日と比べて急激に上がったり下がったり、あるいは平年より低かったり高かったりしてもだめです。人間や動物が、寒すぎても暑すぎても動きたくなくなるのと同じです。
潮の満ち引きや干満の差は、満月や新月で大潮になり、干満の差が大きくなった日の潮がどんどん満ちているときやよいです。
これらのことを踏まえながら、釣ってきた魚の数をまとめるとよいです。
地域によっては魚の種類が少なく、あまり釣れない海もあるので、そういった場合は、数が釣れるハゼ釣りで自由研究をやるのもよいです。