勉強法

一夜漬けで詰め込んだ知識を無駄にしない魔法の言葉

学校の中間テストや期末テストの試験勉強で、試験範囲の重要事項や知識や解き方をひたすら暗記し、頭にたたき込むというのは、誰もがやっていることでしょう。

そして、暗記のかいがあって、試験の問題にはすらすら答えられ、手応えも感じて満足した気分になることも多いと思います。

けれども、試験が終わったらすぐに、試験対策で必死に暗記したことがらをすっかり忘れてしまうということも、誰にも経験があることだと思います。

なので、中間テストや期末テストの対策で勉強したことを、実力テストの対策でまた一から勉強しなおしということも、よくあることと思います。

これについては、「普段はあまり勉強せず、中間テストや期末テストの対策で、特に直前に一夜漬けなどで無理に知識を頭に詰め込むから、忘れるのも早いんだ」という考えが一般的です。

そして、「一夜漬けや試験の追い込みの勉強は学力が身につかないから、普段から、毎日地道に勉強しよう」という意見がまかり通っています。

けれども、これは違います。一夜漬けでも、試験の追い込み勉強スタイルでも、しっかりした学力は身につきます。一夜漬けで頭に詰め込んだ知識や、解き方や、重要事項を忘れさせず、後の実力テストまで長期間、覚え続けておくことができる方法があります。

そして、その方法は非常に簡単です。時間も5秒しかかかりません。その方法とは、試験の終了直後に、ある言葉を試験の魔法の呪文のように唱えることです。

人間の脳は、常に断捨離を行っています。絶えず知覚し、認識し、脳内に取り込み続ける情報のうち、不要と判断したものは捨て、必要と判断したものは記憶化して蓄積します。また、脳に蓄積した情報でも、あとから不要と判断したものは捨てます。何を拾うか、何を捨てるかは、脳が自ら判断しています。そしてこの脳の判断は、本人の心の動きと連動しています。

すなわち、試験のために脳に記憶化した知識でも、心がある動きをし、その心の動きに連動して、脳が不要と判断したら容赦なく捨て去ってしまうのです。

その心の動きとは、試験がの時間が終わり、答案用紙を提出した直後、「試験が終わった」と思うことです。「試験が終わった、、疲れた」「試験が終わった、けっこうできたと思う」「試験が終わった、ほっとした」「試験が終わった、家に帰ったらゲームをやろう」などという思いが心に浮かんだ瞬間、脳は、蓄えられた試験範囲の知識を即座に捨て去ります。そのために、』試験が終わったら、「覚えたことは、全部忘れた」ということになるのです。

では、この知識の断捨離を阻止するにはどうしたらよいでしょう?

それは、試験が終わった直後に「今回の試験で覚えたことは、実力テストや入学試験でも使う大切な知識だから、このあともしっかり覚えておこう」と、魔法の呪文のように、自分に繰り返し言い聞かせることです。本人の心が「これは必要だ」と判断したものは、脳は捨てずに、長期記憶として保管しているものなのです。