大学受験に向けて数学の勉強をするとき、網羅系参考書は何を使えばいいのでしょうか。私としては、フォーカスゴールドがお勧めです。
網羅系参考書というのは、数研出版のチャート式数学の青チャートや黄チャート、旺文社から出ている長岡亮介先生の本質の解法や本質の研究(ただし重版はされず、新課程用の総合的研究に移行しつつあります)、東京書籍のニューアクションシリーズ、文英堂の理解しやすいシリーズ、シグマトライシリーズなどです。数学の各単元ごとに、代表的な例題や類題が豊富に載っており、高校生や受験生はそれらの参考書の例題、類題、重要問題、発展問題、章末問題などの解き方を理解し、そして覚えて数学の力をつけていくというものです。
網羅系参考書で圧倒的に有名なのがチャート式シリーズですが、解説が不親切、取り扱っている問題が代表的な問題ではないといった批判も時々ききます。チャート式数学を使っている高校生や受験生が多いので、それに比例して批判も増えるのかなと思います。万人に支持される参考書はなかなかありません。ある人にとってとても良いものは、別の人にとってあまり役に立たなかったりします。
そうしたことも踏まえつつ、私がお勧めする網羅系参考書はフォーカスゴールドです。これは教科書を出版している啓林館が作っている参考書です。フォーカスシリーズには、フォーカスゴールドとフォーカスアップがあります。フォーカスゴールド中堅私大理系対策や国立大学理系の二次試験対策から使えます。上はどこまで使えるかというと、東大理系まで使えます。有名進学校である灘高もフォーカスゴールドを使っていると聞きましたし、最難関の大学理系学部をめざすならフォーカスゴールドです。地方の国立大理系学部をめざすならば、フォーカスゴールドの例題と類題のみを解けばいいです。最難関大の理系学部や文系学部なら発展問題に挑戦していくのがよいです。
フォーカスアップは、問題のレベルというより解説がよくありません。単元によっては良く書かれている部分もあありますが、説明が拙かったりひどかったりする単元もあります。1冊の参考書は1人の人間が書き上げていくことはあまりありません。実力不足のスタッフがフォーカスアップの製作陣に混じっていて、ところどころひどい出来になっているのかなと思います。なので、中堅私大を狙う人はフォーカスアップを使うぐらいなら、フォーカスゴールドの易しめの問題と他の問題集という組み合わせのほうがいいです。
数学はセンター試験でしか使わないという人はフォーカスゴールドは不要です。教科書、そしてセンター試験対策用のテキストをしっかりやれば十分です。センター試験の問題は独特なので、網羅系参考書は基本的に不要です。それでも一冊きちんとやりたいとなれば、チャート式数学の白、通称白チャートがお勧めです。
フォーカスゴールドは本屋さんでは販売していませんが、どの本屋さんからも、注文して取り寄せて購入することができます。分厚い別冊解答もついてきます。
私はネット通販のアマゾンに注文して購入しましたが、数学1A新課程、数学2B新課程、数3新課程ともに別冊解答と小冊子の公式集がついていました。ただ、アマゾンのレビューで1件だけ解答がついてなかったというものがありました。つけ忘れだと思います。アマゾンの返品はすぐに処理してくれるし、返送や再送に送料がかかることはないのですが、心配ならば、フォーカスゴールドを刊行している啓林館のwebショップから買ってもいいですね。
アマゾンや啓林館のWEBショップでフォーカスゴールドをみる