センター試験の物理がよく分からない、解けないという大学受験生はけっこう多いです。理科の受験科目で物理を選ばず、生物、地学、化学のいずれかを選択するのも1つの作戦ですが、理系学部である工学部や理学部には物理が必須であり、二次試験に物理が受験科目になっているところもあります。
物理は暗記的な要素は少なく、理解することが何より重要です。物理の勉強をしていて学習内容が理解できない、理屈が分からないと、テストでの得点も低いものになってしまいます。
高校での物理は、中学校の理科の物理分野を概ね理解していることを前提に内容が作られています。物理Iから物理基礎へとタイトルが変わり、内容が幾分易しくなりましたが、それでも、物理基礎は中学校の理科の物理分野の復習的な位置づけではなく、中学校の物理分野の発展形です。
高校の物理が分からないという人は、ほぼ全員が中学校の理科の物理分野を苦手にしていた生徒たちです。中学校で学習する、力・音・光・仕事・電気・エネルギーなどの単元を苦手としたか、あるいは高校入試での受験科目が英語・数学・国語の3教科である私立高校を志望校としていあたために、理科の受験勉強をしなかった生徒たちです。
中学校の物理分野の理解が浅ければ高校の物理は無理です。
なので、高校の物理が苦手という人は、ぜひ中学生の物理分野の学習をもう一度しっかり行ってください。内容が充実した、中学生向けの参考書がいいでしょう。自由自在とか、旺文社の中学総合的研究 理科などがお勧めです。説明をしっかりと読みます。そして、公立高校受験のための問題集を解きます。そこそこ難しい応用問題を集めた問題集がいいでしょう。説明を読んだだけでは気づかない、問題を解くことによって初めてわかることが物理にはたくさんあります。ですから、問題演習もしっかりと行いましょう。公立高校の入試レベルを理解したり問題を解いたりするだけなので一週間もあれば、総復習ができます。けれども、そのたった一週間が、物理の得点力の飛躍的な向上につながります。