インプット学習とアウトプット学習とは心理学のメタ認知からの転用
大学受験、英語学習、資格試験の勉強法でよく言われている言葉に「インプット学習」と「アウトプット学習」があります。「インプット作業」や「アウトプット作業」ということもあります。心理学の「メタ認知」という分野から出てきた言葉です。
インプット学習
「インプット」は「入力」という意味です。勉強のさい、知識や考え方を頭脳に取り込んでいくのがインプット学習です。たとえば、教科書や参考書を読んで理解する、英単語集で単語を覚える、学校や塾で先生や講師の話を聞くのがインプット学習です。
アウトプット学習
「アウトプット」は「出力」という意味です。インプットはすぐにイメージできますが、アウトプットはちょっと考えてしまうでしょう。インプット学習で身につけた知識や考え方を使って、問題集の問題を解いたり、文章を書いたり、英語を話したり、英文を書いたりすることがアウトプット学習です。入力した知識を形を変えて出力する。あるいは、入力した知識に基づいて、何らかのものを形づくる。これがアウトプット学習です。数学の問題を解いて解答をつくるのも、数学の解き方や考え方というものを入力して、それらの入力情報を使って、解答というものを形づくっていくわけです。日本語で書かれたものが普通の文章であり、数字や記号や数式という数学的な言語で書かれたのが数学の解答です。両社は表し方が違うだけで同じアウトプットの作業をしているわけです。
アウトプット学習もしっかり行う
インプット学習、すなわち理解や暗記に時間をかけすぎる人がいます。一見、勉強はインプット学習が中心と思いがちですが、ある学習内容への理解が深まったり、暗記したことが忘れにくくなるというのはアウトプット学習によるものなのです。たとえばインプット学習だけでは、覚えた英単語はすぐに忘れてしまします。アウトプット学習、英作文をやったり、長文を読んで訳を考えてみたりすることで、覚えた英単語は忘れにくくなります。英単語集で英単語を覚えたら、問題集の長文を読んで問題を解いてみる。こうしたアウトプット学習も合わせて行うことが大切です。数学も解法を理解し、覚えたら、その解法を使っていろいろな類題を解いてみることです。