質の高い勉強を心がけることは大切です。勉強尾を量で測ったものが時間で、勉強を質で測ったものが暗記の回数や頻度です。3時間勉強したというだけでは、その3時間をどんな風に使ったのかあいまいなままですし、何より危険なのは3時間という学習時間に満足してしまいます。
そこで暗記の回数と頻度がポイントになります。英語や社会や理科の重要事項の暗記を3時間で4回行ったとか2回しか行えなかったとか行えなかったというところまで踏み込んで、自己の学習管理をします。
今は3時間で2回しか行えないから、何とか3回行えるようにスピードをあげようと思えば、これが新たな学習意欲を生み出します。
また暗記は、繰り返した回数の多さで決まります覚えたことを。いつまでも忘れない暗記とは、より多く繰り返された暗記なのです。何度見ても覚えられない数学の公式や、スペルの長い英単語も、10回見ても覚えられませんが、2日で50回も見れば100%覚えられます。ですから、一定時間内で繰り返す暗記の回数を伸ばすというのは、学力アップの決め手となるのです。
東大をはじめとした難関大に合格した人で、勉強時間が少ない人がたまにいます。天性の記憶力の持ち主です。詳しく言うと、参考書に書いてある図や説明の文章を映像としてそのまま覚える映像記憶の持ち主のことです。こうした人は例外の存在ですが、そういった才能がなくても勉強時間が少なくて東大に合格するような人は、勉強の速度が速い人です。問題を解く速度、理解の速度、暗記の速度が速いのです。速度が速くない人は、勉強時間を増やすことで何とか対応できます。ここで重要なのは、少ない勉強時間で偏差値70をとる人は、暗記が得意だから暗記の繰り返しが少なくてすむというわけではないということです。彼らもまた普通の人間と同じように10回も20回も繰り返さなければなかなか覚えられません。ただ、その繰り返し1回あたりにかかる時間が短いのです。普通の人も、繰り返しの時間を短くし、たくさんの回数反復学習を行うようにしてください。そうすれば成績は大きく上昇します。